「腰痛」というと中高年の方やご年配の方の症状と思われがちですが、若い方でもスポーツをしていると腰痛に悩まれる方は実に多いです。スポーツ中に「腰が痛い」「腰がいつもと違うな」といった違和感を抱いたら、すみやかに整骨院などの専門家に見てもらいましょう。恐ろしいのは誤った認識でご自分で湿布やマッサージをしても回復せず、病院で検査をしたら既に手遅れだったという場合です。

ここではスポーツをしている方に特にお悩みの多い、腰椎分離症・腰部椎間板ヘルニア・慢性腰痛症の3つの症状と応急処置の方法についてご紹介します。

●腰椎分離症

同じ動きを繰り返すことで、自然に骨が折れてしまう症状です。疲労骨折とも言います。生まれつき分離症の体質のある方もいますが、野球・柔道・サッカー・ボート・クラシックバレエなど腰を伸ばす・回すといった繰り返しの運動をする方に起こりやすい症状です。

・痛み

腰を後ろに反ると痛みが出やすいです。ひどくなると痛みのために後ろに反らすことができなくなります。長時間にわたる練習が続いたときや練習メニューが変わったときは注意しましょう。

・治療方法

早期発見・治療がカギとなります。発見が遅くなると慢性の腰痛症になってしまいます。初期の発見であれば痛みが治まるまで一時的にスポーツを休んでリハビリを行い、落ち着いて来てからトレーニングを行えば徐々に改善されていくでしょう。一般的に思われている以上に腰椎の疲労骨折は起こりやすく、特に成長期の場合は早期の診断と治療が重要ですので、スポーツをしているお子さんで腰に痛みがある場合は早めに整骨院などにかかるようにしましょう。

●腰椎椎間板ヘルニア

背骨と背骨の間にクッション的な役割をしている椎間軟骨がつぶれて断裂し、後方に飛び出てしまった状態です。背骨の後方には下肢に向かう神経があり、その神経を圧迫すると下肢にしびれ・痛みが生じます。すべてのスポーツ競技で起こりやすく、スポーツ選手に限らず一般の生活をしている方でも症状のでるものです。

・痛み

急な激しい痛みが腰に表れ、それから下肢に痛みが出る場合や大腿の後ろにしびれが出るケースが多い。前に屈めない場合や椅子に長時間座っていられないといった状況になります。寝た体勢でまっすぐに下肢を持ち上げるとしびれ・痛みが増すのが特徴です。

・治療方法

症状によって治療方法が異なります。手術をせずスポーツを休んで安静にしストレッチで対処する場合もあれば、消炎鎮痛剤などの内服治療をする場合もあります。レントゲン検査をし、加えて下肢に痛みやしびれがある場合は特殊な検査が必要で、手術をする場合もあります。

●慢性腰痛症

腰に慢性的な痛みが続く症状です。要因は急性腰痛が早期に治療されなかったもの、姿勢によるもの、疲れやストレスによるものなど、さまざまなことが考えられます。一般の方でも症状が出るものですが、スポーツをする方はスポーツ中に同じ動きが繰り返されることがあるため、発症してしまう方が多くいらっしゃいます。どのスポーツでも起こりやすい症状です。

・痛み

椎間板、椎間板関節、筋・筋膜といった腰椎のあらゆる要素が痛みの要因となり、腰に痛みが継続します。

・治療方法

急性期には一度スポーツを休み、鎮痛剤などの内服治療をします。その後競技の特性を見ながら腰だけでなく全身のバランスを考え、再発防止のトレーニングを行いスポーツに復帰できるようにします。

・応急処置

スポーツ中、急に腰に強い痛みが出たときは、すぐにプレーを中断し、楽な体勢をとるようにしましょう。そして整骨院などへ向かい、適切な治療を受けます。

我慢できる痛みだからと、自己流で対処してはいけません。痛みの強い時期に腰を温める、無理にマッサージをする、今まで通りのスポーツを行うと危険です。信頼のおける整骨院など常にチェックしておきましょう。症状がひどく、重くならないうちに、相談し適切な治療指示とアドバイスを受けましょう。